2024年年1月25日、ボディビル団体JBBFが公表した2023年度簡易ドーピング検査報告書にて、8件のドーピング違反が発覚。フィットネス界に衝撃が走っています。
TwitterやYouTubeで、多数のフィットネスインフルエンサーが今回のドーピングの話題を取り上げています。
JBBFはアンチドーピングの団体にも関わらず、少し前にも、JBBF選手の禁止薬物に関わる規定違反の発覚もありました。
今回行われた検査はどのようなものなのか、一体だれがドーピングに引っかかったのか。JBBFのドーピング検査体制はどのようなものだったのでしょうか。今回はこちらを解説していきます。
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JBBFはどんな団体なのか
正式名称「日本ボディビル・フィットネス連盟」、通称JBBFは日本最大のボディビルの国内競技連盟です。ボディビル日本選手権をはじめとする全国各地で多数の大会を開催しており、IFBBやFWJの有名選手も、JBBF出身の選手が多数存在します。 現在でも「横川尚隆選手」「相澤隼人選手」ジュラシック木澤こと「木澤大祐選手」などが所属しています。
アンチドーピング体制
JBBFは、日本アンチ・ドーピング機構「JADA」に加盟。また、日本オリンピック委員会に加盟する中央競技団体として、
世界アンチドーピング規定に則った、ドーピング検査が出場競技者に対して行われています。
世界アンチ・ドーピング規定には、このように書かれています。
世界アンチ・ドーピング規程(World Anti-Doping Code;Code)は、フェアでクリーンなスポーツを守り、クリーンなスポーツに参加するアスリートの権利を守るためのものです。
また、Codeは全世界・全スポーツで共通のもので、スポーツに参加するみんなの約束事です。
世界アンチ・ドーピング規程|日本アンチ・ドーピング機構 | Japan Anti-Doping Agency (JADA)
ボディビルやフィジークという競技は、その性質上、身体へのドーピングが非常に有効に作用するスポーツですので、JBBFだけでなく、世界各国多数のフィットネス団体がアンチドーピングを掲げて運営がなされています。その反面、ドーピング検査を行わない団体も存在します(IFBB:国際ボディビルディング・フィットネス連盟:は世界最高のボディビル団体として有名ですが、ドーピング検査を実施していません。そのため非常にクオリティの高い身体を見ることができる)。見ている側からすれば、自身の価値観に合わせて、応援する団体を決めれば良いと思います。
では、JBBFによる今回の検査の内容と結果はどのようなものだったのでしょうか。
検査結果とその内容
JBBFでは、2023年8月、「簡易ドーピング検査」という新たな手法が導入されました。
これは、「体の皮脂の一部を採取し、薬物反応を見る」という手法になっており、海外にはあまり見ない日本独自の検査のようです。これまで以上のアンチドーピングを目的として行われました。それ以前の検査体制としては、尿検査が主となっていたそうです。この点については、バズーカ岡田さんのチャンネルで非常に分かりやすく説明されています。
バズーカ岡田さんによれば、ベーシックな尿検査に関しては、ドーピング検査を潜り抜けるためにいろいろな手法がなされる可能性があるという。
2023年度JBBF簡易ドーピング検査報告書リンク
2023年度JBBF簡易ドーピング検査報告書によれば、
7月30日から11月11日にかけて、18大会で178人に対して検査を実施。8件の禁止薬物の使用が認められたという。
JBBFは、この簡易ドーピング検査の測定時刻も公表しています。違反薬物反応が出た8件の中には、日本選手権を含めた全国規模の大会が多数開催される10月の検査もありました。
クリーンなイメージのあったJBBFで8件ものドーピング違反が発覚したという事で、一体だれがドーピング検査に引っかかったのか非常に気になると思います。
ですが、2023年度JBBF簡易ドーピング検査報告書によれば、2023年度は個人名の公表は行わないとのことです。
誰が違反者であったかは特定することは難しそうです。
フィットネスインフルエンサー・ネットの反応
今回紹介させてもらいましたバズーカ岡田さんをはじめ、アクトレブログさんやヨネさんといったYouTubeで活躍されている方、JBBFに実際に出場している多数の選手の方などが、各種SNSで反応されています。
内容としては、今回違反となった事案へのネガティブな意見が多く見られました。
Twitter上では、フィットネス競技のファンとみられる方がたくさんツイートされており、そのほとんどがドーピング違反者への否定的な意見でした。
また、2023年衝撃を与えた立野智宏選手のドーピング規約違反の話題もまとめてあります。こちらもかなりの衝撃でした。
まとめ
ステロイド等禁止薬物を抑止するため、今回行われた簡易ドーピング検査でしたが、これから先そうしたドーピングをすべて無くすのは、非常に困難なことだと言えます。
今回の件で、まだまだ隠れてドーピングを行っている選手がいる可能性を示唆する意見も見られました。
ですが、JBBF出場選手の多くはクリーンに競技に向き合っておられるはずです。今回の検査をきっかけに、JBBFでのドーピング検査に引っ掛かる方が減少してほしいと思います。